はじめに
生産台数でカローラに次ぎ世界第2位となったゴルフシリーズの初代モデルです。私が足を運んだときには2号館の隅っこに展示されていたの、でこのアングルのみのワンショットとなります。画像左に写り込んでいるように、隣には白いビートルがあったので想像を楽しませてくれる展示でした。
初代ゴルフについて
ゴルフはビートルの後継として開発が進められたモデルで、そのビートルはといえば、1938年に販売され大ヒットを記録しています。当時はまだビートルではなくフォルクスワーゲン・タイプ1という名称ですが、あの曲線で成立していたデザインの成功体験を捨てて、一気に直線基調のデザインへと振る決断には勇気が要ったのではないでしょうか。
この初代ゴルフの開発は、当初はポルシェに依頼されていました。依頼したのは1965年なのですでにフェルディナント・ポルシェは鬼籍には入っており、この世にはいません。しかし、ポルシェに依頼した場合のコストが問題となったことで計画は白紙に戻り、デザインはジウジアーロ、エンジンはアウディNSUアウトウニオン、その他をフォルクスワーゲン社内で開発することになり、完成へと至っています。
販売開始年にはすでにドイツ国内で人気トップとなり、翌年はラビットの名称でアメリカ市場に参入し、見事ビートルに続く超人気車種としての地位を獲得しています。パッケージングの勝利でもありますし、あえて成功体験を追わなかったことも勝因なのかもしれません。ゴルフは全世界での販売台数が順調に伸び、1980年代初めのフォルクスワーゲン社の業績不振を救い、世界有力メーカーに押し上げた功労モデルとも言えます。
初代ゴルフの中古車をお探しの方へ
博物館の展示車両にしては、比較的入手しやすい部類だと思います。グーネットやカーセンサーにも出品されることがある車種ので、定期的にチェックされてはいかがでしょうか。