スズキらしさあふれるスズライト劇場
スズキ歴史館の自動車コーナーにはいくつかの楽しい演出がほどこされていますが、最初に出迎えてくれる演出がこちらのスズライト劇場です。初代スズライトの開発秘話が舞台仕掛けで語られるのですが、私がこれまで足を運んで来た日本中の自動車博物館の中で、スズキ歴史館ほど凝った劇場型の解説がなされているところは他にありませんでした。
途中で舞台が反転したり、あるいはそれぞれの音が舞台のそこかしこから聞こえて三次元の臨場感を増してくれたりと、通常の自動車博物館基準からすると実に仕掛けが凝っています。私はいつも通り、三脚&一眼レフ&ビデオカメラ&接写カメラというスタイルで足を運んだので、このスズライト劇場はビデオカメラにしっかり収めてきたのですが、音の奥行きは再現できませんでした。YouTubeで共有しようと考えていましたが、Youtubeでは臨場感はほぼ失われてしまいますので、ネットの映像を眺めてスズキ劇場を見たつもりになるよりは、実際に足を運ばれたほうが絶対に良いです。
もちろん、仕掛けに値する内容も展開されています。今ではメルセデス・ベンツやBMWでお馴染みのヤナセ(当時は梁瀬自動車)の社長も登場しますし、納車第1号、第2号がともに地元の医師だったこと、そしてなぜ医師に自動車が必要だったのかなど、スズキが来館者にまず伝えておきたいであろう内容が詰め込まれていますので、是非実際に足を運んで鑑賞してみてください。
スズキ歴史館による車両説明
スズキ歴史館によるスズライトSSの展示解説は次の通りとなります。
『日本で最初の軽四輪乗用車「スズライト」は、1955年10月に発表されました。スズライトの「スズ」は“スズキ”の略、「ライト」は“軽い”という意味の他、“光明”を意味しています。当時、四輪車に2サイクルエンジンを搭載して成功させたのも、FF(前エンジン・前輪駆動)方式を日本で初めて採用したのもスズライトでした。