トヨタ博物館のカーマスコット展示室
クリジス(1931年)
五頭の馬(1925年)
彗星(1925年)
ウーダン種の鶏(1929年)
ちゃぼ(1928年)
鷹(1925年)
蛙(1928年)
ふくろう(1931年)
燕(1928年)
グレーハウンド(1928年)
小とんぼ(1928年)
大とんぼ(1928年)
ロンシャン(1929年)
ロンシャン(1929年)
ペルシュ(1929年)
ほろほろ鳥(1929年)
きつね(1930年)
シレーヌ(1920年)
立像 ナイアード(1920年)
鷲の頭(1928年)
雄鶏の頭(1928年)
孔雀の頭(1928年)
はいたかの頭(1928年)
はいたかの頭(1928年)の乳白色バージョン
勝利の女神(1928年)
スピード(1929年)
金剛インコ
インコ
今回は少し番外編になりますが、トヨタ博物館で展示されているルネ・ラリックのカーマスコット一覧です。さすがトヨタと言うべきか、ルネ・ラリックが手がけたカーマスコット作品が全て揃っています。29種類がすべて展示されています。
販売もあるルネ・ラリック展
最後の二枚はトヨタ博物館のカーマスコットではなく、百貨店のルネ・ラリック展でお披露目されていた花瓶となります。私がルネ・ラリックという作家の存在を知ったのはこのトヨタ博物館でしたので、どうしても「ルネ・ラリック=カーマスコット」という印象を抱いてしまうのですが、実際には花瓶に香水瓶からありとあらゆるジャンルを手がけています。また、私は婚約指輪も結婚指輪もミキモトでお世話になったのですが、ミキモト銀座四丁目本店ではルネ・ラリックの調度品がブライダルフロアに彩を添えていたので驚いたものです。ミキモトに足を運ばれる方は眼下のショーケースだけでなく、ぜひ頭上も楽しんでいただければと思います。
そして、どこのルネ・ラリック展でスタッフの方に話をうかがっても、トヨタ博物館が全種類のカーマスコットを揃えて展示していることは非常に有名で、やはりトヨタ博物館は凄いとおっしゃってます。
トヨタ博物館による公式説明
トヨタ博物館によるルネ・ラリックについての説明は次の通りとなります。
『ルネ・ラリック(1860-1945、フランス)は、アール・ヌーボーからアール・デコの時代にパリで活躍し、ジュエリー、ガラス工芸デザイナーとして優れた才能を発揮した作家である。20世紀初頭の自動車が急速に普及した時代に、いち早くガラスのカーマスコットを手がけた。婦人の帽子に羽飾りが必要なように、自動車にはこのようなマスコットが装飾としてなくてはならないものだといわれていた。
ここにラリックが量産したといわれる、カーマスコット全種類を展示しました。小さな光のオブジェをお楽しみください』
ルネ・ラリックの販売価格
私が実際にルネ・ラリック展に足を運んで調べた範囲での価格となりますが、まず、最後から2番目の画像の花瓶「金剛インコ」は税込みで1,944,000円となります。次に、同じく花瓶で最後の画像のワインレッド「インコ」は、税込みで7,344,000円となります。
学芸員の方にうかがったところ、ルネ・ラリックといえば乳白色が代表的な色味なので乳白色の作品は定番人気なのですが、実は乳白色ではなく色ガラスのほうが値段は高くなっているとのことでした。何しろ、数そのものが少ないとのことで、とにかく高いとのことです。
そして、カーマスコットの価格ですが、画像にある「グレーハウンド」は税込みで216万円、「五頭の馬」が税込みで756万円でした。もちろん、トヨタ博物館では販売されておらず、デパートの催事での販売となります。
また、今でもルネ・ラリックという会社は存在しているのですが、昔の乳白色を出すために使われていた材料の中には、現在では使用が禁止されている材料・薬剤もあるので、やはり昔の色味や表情を完全に再現することはできず、昔の作品に人気が集まっているとのことでした。