はじめに
私がこれまで足を運んだ日本国内の自動車博物館で、この色のR360クーペが展示されてあるのはここだけでした。このR360クーペは入口のすぐ近くにあるのですが、思わず「おっとぉー」と口ずさみそうでした。このような色のR360クーペを見るのは初めてですが、しかしこの色味のグリーンは確かにマツダ特有のグリーンだったからです。
オパールグリーン?
そこで、マツダに問い合わせてみると、R360クーペには「オパールグリーン」というグリーン系の色はたしかに純正で設定されているとのことでした。ただ、そのオパールグリーンがどのような色味だったかまでは資料が残っておらず確認できないとのことでした。オパールグリーンという名前から想像するとメタリック系かなとも思うのですが、1961年当時にメタリック塗装の車はあったかなとも考えてしまいます。
そこで、日本の名車歴史館に問い合わせてみると、少し色が褪せていたので褪せてないところに合わせて色を復元させたけれども、このR360クーペが日本の名車歴史館にやって来たときには既にこの色だったそうです。そうなると、やはりこれがオパールグリーンなのでしょうか。
マツダといえば、1959年発売の3輪自動車「K360」にピンク色のボディカラーを設定しているくらいなので、ボディカラーに関しては何があってもおかしくないくらいに考えてしまいますが、さて真実やいかに。
博物館による車両説明
日本の名車歴史館によるR360クーペの説明はおおよそ次の通りとなります。
『オート三輪の世界で信頼を勝ち取り、大きく飛躍した東洋工業(現マツダ)は、1960年(昭和35年)代になると悲願であった四輪車の生産に乗り出しました。その第一弾として市場に送り込まれたのが、このR360クーペです。後のコスモスポーツに通じる切れのいいラインと美しいシルエットは、今見ても新鮮に映ります。メカニズムも当時の最先端を行っており、エンジンは4サイクルを採用し、シリンダーヘッドとクランクケースはアルミニウム合金製で、オイルパンやクラッチハウジングにいたってはマグネシウム合金製となり、量産エンジンながらレーシングエンジンと同じドライサンプを採用しています。軽自動車の枠を超えた代物で、すべてがレーシングエンジンと同じ手法で作られていたのですから、マツダの高い技術力と意気込みが伝わってきます。この展示車はマツダ・トルクドライブと名付けられた先進的なオートマチック車で、軽自動車では初めてとなるトルコンATとなります』
マツダR360クーペの中古車をお探しの方へ
マツダのR360クーペはレストア・ノンレストアを問わず、グーネットやカーセンサーで信頼あるショップが販売しており、常に何台かは確認できます。R360クーペの中古車をお探しの方は、そちらを一度ご確認いただければと思います。