はじめに
1931年式のフォード・モデルA(A型フォード)です。ジーライオン・ミュージアムに入って最初の部屋にあるイレギュラーなA型フォード(1922年式)と違い、こちらは一般的なA型フォードとなります。
大ヒットしながらも時代遅れになってしまったT型フォードでの反省を受け、このA型では実に多くのバリエーションが用意されました。ボディスタイルはクーペ(スタンダードとデラックス)、ビジネスクーペ、スポーツクーペ、ロードスタークーペ(スタンダードとデラックス)、コンバーチブルカブリオレ、コンバーチブルセダン、フェートン(スタンダードとデラックス)、チュードルセダン(スタンダードとデラックス)、タウンカー、2窓Fodor(スタンダードとデラックス)、3窓Fodor(スタンダードとデラックス)、ステーションワゴン、タクシーキャブ、トラック、コマーシャル、ビクトリアと、「こういうスタイルないの?」というお客様の声にあらかじめすべて応えておこうとしているかのようです。
ジーライオンによる公式の車両説明
ジーライオン・ミュージアムではこのA型フォードの脇にタブレット端末が設置され、実際の走行映像や当時の世相を楽しめるようになっています。ジーライオン・ミュージアムによる車両説明は次の通りとなります。
『大ヒット作T型の後継車として1927年に発売されたフォードの基本車種がA型。1908年から1927年までの長期間モデルチェンジせず、総計1500万台以上も生産されたT型だが、シボレーなど張力なライバルに激しく追い上げられ、だんだん時代遅れになっていた。
しかし、あまりにも売れたため、フォードは後継モデルを本気で考えず、いよいよとなって大急ぎで開発したのがA型だった。そのための操業停止は6カ月にも及び、販売競争でシボレーに全米トップの座を明け渡してしまう。
簡素で頑丈なフレームと横置きリーフスプリングのサスペンションなどの基本刑をT型から継承しながら、多様な消費者の好みに合わせてセダン、クーペ、ロードスター、フェートンなど多くのボディが用意された。
ヘンリー・フォード自身は消費者に媚びることを嫌ったが、息子エドセルはGMとの戦いの中で、モデルチェンジや宣伝の大切さを深く理解していた。フォードらしく実用的なデザインにも流行に合わせた味わいが見えるし、いろいろボディカラーも選べるようになった。
T型用を3285.5ccに拡大したサイドバルブ4気筒エンジンは40馬力。特異な構造だった変速機は、常識的な選択摺動式3速に改められた。』
A型フォードの中古車をお探しの方へ
A型フォードはカーセンサーやグーネットでいつも何台かは売り出されていますので、要チェックと言えます。ちなみに、ジーライオンミュージアムもグーネットやカーセンサーで博物館級の車両を大量に販売しているので目が離せません。