メルセデス・ベンツの消防車
昔の貴重な消防車も展示されてある自動車博物館はよくあるのですが、私がこれまで足を運んできた自動車博物館の類で、メルセデス・ベンツの消防車が展示されてあったのはこちらの消防博物館だけです。グリルからエンブレムにかけては50年代のベンツを感じさせてくれますし、消防車に関心がないクルマ好きにとっても楽しく見られる1台だと思います。
英国や中国その他の国ではメルセデス・ベンツの消防車は現在も走り回っていますので、世が世なら日本でもベンツの消防車が溢れかえっていたかもしれませんね。
消防博物館による展示説明
消防博物館によるメルセデス・ベンツ消防車の展示解説は次の通りとなります。この解説を読むだけでも、消防車に課せられた責任の重さ、そしてそれに応える車両の凄さを思い知ります。
『メルセデス・ベンツのシャシにカールメッツ社の梯子を載せた車です。昭和30年(1955)5月に丸の内消防署に配置され、昭和50年(1975)の池袋消防署を最後に引退するまで、20年間活躍しました。その間の出場件数は4000件を超え、中でも引退直前の、池袋におけるビル火災で、猛火の中から5人を救助したことは印象に残ります。機械式の梯子自動車としては最後のものです。』