日本に2台だけのスーパーカー
私がこれまで足を運んだ自動車博物館の類で、チゼータが展示されてあったのはこちらと四国自動車博物館だけでした。こちらのチゼータは赤色ですが、四国自動車博物館のほうは黄色となっています。さすがに日本に2台、世界でも10台少々という希少さもあって、河口湖では最後の主役としての展示がなされていました。
ただ、いかんせんこの河口湖は自動車博物館より零戦展示の飛行館のほうが大人気なこともあり、私が開館時間の端から端までずっと写真を撮っていても入館者は少なく、5分程度で通り抜けるように出て行く方々も目立っていました。おそらく、零戦ついでにこっちも見ようかと車のほうにやって来たのでしょうが、それにしてもこれほどのラインナップをほとんどチラ見で済ませてしまうのはもったいないと思いました。
一週間くらいこのチゼータのエンジンルームを全開にする期間を設ければもっと興味を持って価値も伝わるのではとも思いましたが、そんなことをしても結局コアなクルマ好きしか来ないんだろうなと、博物館経営の難しさを勝手に感じています。
河口湖自動車博物館による車両解説
河口湖自動車博物館によるチゼータの展示解説は次の通りとなります。なお、チゼータはその後アメリカで再建を果たしてV16Tの受注生産を開始していますので、販売台数は20台近くにのぼっているとされています。
『クラウディオ・ザンポリの作った夢の車。V型16気筒・62バルブエンジンを横置きでミッドシップにレイアウトした、20世紀最後のスーパーカー。マルチェロ・ガンディーニによるデザインは、ストラトス、ミウラ、カウンタックから続く、一連の流れを持つ。1994年までに、わずか10台作られたにすぎない。』