はじめに
トヨタ博物館でアウディが展示されるのはこの前期型クワトロが初めてだと思われます。私は過去6年間ずっと車両入れ替えのたびに足を運んでいますが、アウディを見るのは初めてです。本館三階でデビューしています。
トヨタ博物館の初アウディだけあって、第一印象は「おっ、いいね!」でした。他のボディカラーのクワトロを見ていないのにこう書くのも何ですが、このソリッドのホワイトは物凄く似合っています。シャープで端正な印象が際立ちます。
デザイナーはジウジアーロ
クワトロはアウディ80クーペがベースですから、デザイナーはジウジアーロとなります。
以前も紹介したこちらの初代ゴルフもジウジアーロデザインですし、このクワトロと何となく似ていると感じることもできます。
しかし、「似て非なる」との言葉通りに、本当にまったく別物ですし、この2台を見比べるだけで、「ジウジアーロって天才だな」などと考えてしまいます。
もちろん、クワトロはデザインよりはラリーで見せつけた走破性こそが真骨頂なのですが、このデザインも一花添えていると言って良いのではないでしょうか。
エンジンは直接5気筒のみ
搭載エンジンは200由来の直列5気筒のみというラインナップです。この5気筒エンジンは系譜を絶やさず現在の三代目TT-RSへと受け継がれています。
博物館による車両説明
トヨタ博物館による車両説明は次の通りとなります。
『アウディ80シリーズの2ドア・クーペモデルに高性能なターボ付エンジンを搭載して1980年に登場した。車名のクワトロ(イタリア語の「4」)が示す通り、このモデルの最大の特徴は、センター・デフ内蔵のフルタイム式4輪駆動(4WD)システムである。路面状況を問わない圧倒的な操縦安定性がラリーで大センセーションを巻き起こし、フルタイム4WDシステムは世界中のメーカーに波及した』(トヨタ博物館)
『4WDはパートタイムという、それまでの常識をくつがえすセンセーショナルなモデルとして登場したアウディ・クワトロ。80シリーズをベースにクーペボディに仕立てられたクワトロは、駆動系にセンターデフを持ったフルタイム4WDシステムを持ち、アウディ200シリーズ用に設計された5気筒2.1リッターユニットをベースに、最高出力200PSにまで高性能チューンされたエンジンパワーを、余すところなく路面に伝えることに成功した。悪路走破性という4WDのへの考え方に、高性能エンジンを活かす走りを実現するためという新しい価値観を加えた発想が大いに注目されたのである。実際、このモデルをベースとして仕立てられたコンペティションマシーンは、翌1981年からWRCへの参戦を開始し、2WDモデルを端から置き去りにする走りをみせ、1982、1984年にはメイクスタイトルを獲得している。このモデルに端を発した高性能乗用車の4WD化は、アウディのみに留まらず、世界中の自動車メーカーへと波及していった』(GAZOO)
アウディクワトロの中古車をお探しの方へ
アウディクワトロはグーネットやカーセンサーといったオープンな中古車サイトでも常に何台か売り出されており、2017年5月時点でも2台が販売されています。色は白と黒です。
購入を検討されている方は、一度のぞいてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、アウディはク「ア」トロではなくク「ワ」トロですが、カーセンサーとグーネットともに「クアトロ」で間違えてもちゃんと「クワトロ」が出てきますのでご安心ください。