はじめに
ツカハラミュージアムのトヨタ2000GTです。1967年式の前期型でした。私が足を運んだ時にはすでに2号館も建設済みで、この2000GTは2号館のメインステージ上に展示されてありました。展示用プレートをよく見ると、プレートの後ろに取得済みのナンバープレートがわずかに確認できます。シングルナンバーなのかまでは確認できませんでしたが、しっかり走れる動態保存のようでした。
2000GTについて
2000GTは見た目だけでなく性能も世界最高峰を目指して開発された、当時のトヨタ渾身の1台とも言えます。しかし、その開発の経緯を辿ると、非常に数奇な運命も見え隠れします。
2000GTの開発にヤマハの力が不可欠だったことはお馴染みの話となっていますが、実はヤマハが高性能スポーツカーの開発相手として選んでいたのは、当初は日産でした。その計画が日産側の事情で中止となったことから、当時すでに日産と並び日本を代表する自動車会社だったトヨタがパートナーとなりました。
2000GTの板金・溶接・車体組立・エンジン組立・塗装・FRPパーツ製造・内装パネル製造など、生産はほぼすべてヤマハが担当したことからも、ヤマハの存在感をうかがい知ることができます。
トヨタ2000GTの中古車をお探しの方へ
海外のオークションで出品された2000GTが1億円で落札されたことをご存じの方も多いかと思われますが、この時代の車は本当に価格が高騰しています。
2012年の1月には三重県の宮田自動車さんがカーセンサーやグーネットで昭和42年式のノンレストアを3,200万円で売り出していましたが、2017年4月現在ではグーネットやカーセンサーで何台か売り出されているものの、どちらも「応相談」となっており、実勢相場の把握が難しくなっています。たぶん3,200万円では買えないと思われます。
ただ、自動車に関わる人間であれば誰もが保存に尽力するであろう車ですので、中古車としては常に何かしら売り出されています。その意味では恵まれた環境にあるモデルと言えます。